2018-06-14

B-Bookstore


















「元気が出る本」をテーマに、オンラインにて本を紹介しているB-Bookstoreさんで、元気が出る1冊を選書させていただきました!

B-Bookstore 秋永悠の選書記事はこちら


選んだ1冊は、角野栄子さんの「魔女の宅急便」シリーズ3冊目です。


読むと元気になれる本にも、いろいろな種類があると思います。
パラっとめくってクスッと笑えて元気になれる、そんな本ももちろん大好きなのですが、この本は心の根っこの部分に元気を与えてくれる、そんな1冊です。

この本の中でキキは16歳という、不安定な時期を過ごしています。
子どもでも大人でもなく、何者でもなく、自分がわからない。
暗闇の中を手探りで歩くような時期は、誰の人生にも存在すると思いますが、そんな内なる葛藤を描いている児童文学は、少ないと思います。

角野栄子さんがインタビューなどで、チャールズ・ブコウスキーやカーソン・マッカラーズが好きとおっしゃっていて、なるほど、と勝手ながら納得しました。
角野さんが人生の明るい部分だけではなく、暗い部分にも平等にスポットライトを当てて描くのはきっと、
人生はきれい事だけではないという事実を、ごまかさないで伝えたいという気持ちと、子どもたちに悩みや葛藤を乗り越えて、何とか生き抜いていってほしいという愛があるからだと思います。


余談なのですが、小学生のころ登下校の道中に小さなパン屋さんがあって、前を通り過ぎるとき、そのパン屋さんの中でキキが働いているところをよく想像して、ひとりで楽しんでいました。
魔女だけれど、キキにはすぐそばにいると思わせる、親しみやすさとリアリティがあります。
空も飛べるし10代で自立していたり、かっこいいけれど、おっちょこちょいで、人間としていろんな物事に悩んで人生と向き合っている、そんなキキが大好きです。


B-Bookstore代表のヤタヨシヤスさんは、楽天のアフィリエイトプログラムを利用して、本の売り上げを東北への義援金とする活動をされています。
他にも様々なクリエイターの方が元気が出る本を紹介されているので、ぜひご覧ください!

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